カワウソの祖先、今より2倍の大きさ? 中国で化石発掘
香港(CNN) 中国南西部の雲南省で発掘されたカワウソの祖先とみられる化石から、オオカミのように大きな体や強いあごを持つ肉食動物の姿が浮かび上がった。
660万年前に生息していたこの動物は、現代のカワウソの2倍ほどの大きさで、体重は45キロ前後あったと推定される。
同省の発掘現場から2010年、頭がい骨と上あごの化石がほぼ完全な形で見つかった。発掘と研究に当たったチームが「Siamogale melilutra」という学名を付け、古生物学専門誌「JSP」の最新号に発表した。melilutraはアナグマを意味する「meles」に由来する。アナグマと共通の特徴もみられるからだという。
チームによると、この動物は1800万年以上の歴史を持つカワウソの祖先の中でも最も古く、原始的な一族に分類される。体長1.5~2メートルほどで水辺に生活し、発達したあごと歯を使って大型の貝類や甲殻類を食べていたとみられる。
チームの研究者は、中国全土やアジア一帯で今後、同じような大きさの化石がさらに発掘される可能性も高いとの見方を示している。