ミシェル夫人の壁画、パクリだった? 米アーティストに批判
(CNN) 米シカゴにあるビルの外壁にこのほどお目見えしたオバマ前大統領の妻ミシェルさんの壁画をめぐり、制作者に対する激しい批判が巻き起こっている。昨年ネット上に公開された別の作品と瓜二つであることが判明し、模倣したとの疑いをかけられたためだ。
エジプトの女王を思わせる装束に身を包んだミシェル夫人の肖像を描いたこの壁画は、21日に完成した。制作したのはシカゴでアートや都市計画に携わるクリス・デビンス氏。壁画が描かれたビルの道路を挟んだ向かいには、ミシェル夫人がかつて通った小学校がある。
デビンス氏は制作の意図について「壁画が若い女の子たちを鼓舞するものになってほしいと思った」と語っている。
ところが壁画の完成から間もなく、ネット上にはこれとほぼ同一の作品が存在するとの指摘が相次いで寄せられた。こちらの作者はロードアイランド州の美術専攻の学生、ジェリラ・メスフィンさんで、昨年の11月にインスタグラムに公開していた。
壁画の存在を知ったメスフィンさんは22日、インスタグラムへの投稿で「他人の作品を、他人が一生懸命制作した作品を盗んで、自分のものとして発表するなんて、どうしたらそんなことができるのか」と非難の気持ちをつづった。
デビンス氏は25日、CNNの取材に応じて盗作疑惑を否定。メスフィンさんの作品は騒ぎが起こった後、インスタグラムを通じて初めてみたと説明した。壁画のアイデアは、画像収集ツールのピンタレストで見つけた素材から浮かんだもので、元になった画像の出典については知らないという。
デビンス氏はメスフィンさんと直接話はしていないとしながらも、作品の使用料の支払いを申し出たことを明らかにした。現在弁護士を通じて協議中だという。