高さ19.4メートルの巨大波、NZ沖で観測
(CNN) ニュージーランド沿岸から約640キロ南部の南太平洋上で、高さ19.4メートルの巨大な波がこのほど観測された。
巨大波は、ニュージーランド国防軍とメットオーシャン・ソリューションズ社が共同で設置したブイで20日に観測された。メットオーシャンの専門家は、南半球で観測された中では最大級の波だったとしている。
ただし世界気象機関(WMO)の定義に従うと、20日の大波は世界記録には届かない。波の高さは1つの波の頂点から谷までの距離を指すのに対し、WMOが記録に使う「有義波高」は、一定時間に発生する連続した波のうち、波高の高い方から順に選んだ3分の1の波の高さの平均値を指す。
20日に観測された波の19.4メートルは、平均値ではなく1つの波の高さの最大値だった。メットオーシャンのブログでは、当時の有義波高を10.4メートルと記録している。
WMOによると、世界最で最も高い波は2013年2月4日にアイスランドと英国の間の北大西洋で観測された。最も高い波で25メートル超、有義波高は19メートルに達していた。
一方、今回の波が観測された南太平洋の海域は、船舶の間で「液状ヒマラヤ」と呼ばれる大波の発生で知られ、ニュージーランド国防軍が今年2月、この波を観測する目的でブイを設置していた。収集した情報は、ニュージーランド海軍の巡視艇の設計に役立てる。