小型漁船にホオジロザメ、飛び込んで大暴れ 豪州
(CNN) オーストラリアの東海岸沖で操業していた小さな漁船に、体長2.7メートルのホオジロザメが飛び込んで暴れ回る騒ぎがあった。漁船に乗っていた男性は、腕を数針縫うけがを負ったが無事だった。
被害に遭ったのは同地で漁業を営むテリー・セルウッドさん(73)。東海岸の沖合いで27日に操業中、突如ホオジロザメが背後から船の中に飛び込んできた。
セルウッドさんは同国ABCニュースの取材に応え、「サメは落ちてくる時に私の腕にぶつかった。私はバランスを崩し、転んで両手と両ひざをついた」「隣を見ると、サメだった」と振り返る。
ぼう然としたセルウッドさんだが、行動は早かった。「サメは大暴れしてあちこちに体をぶつけていたので、私はすぐに立ち上がって、ロケットランチャーをつかむと船べりによじ上った」。それから無線で助けを呼んだという。
救難信号を受信した海洋救助隊は、救助艇と救助ヘリコプターを発進させた。
救助隊が到着した時、セルウッドさんは右腕に無数の裂傷を負って血まみれの状態だった。サメは船室にいるのが見つかった。セルウッドさんは救命ボートに乗り換えて傷の手当てを受けた。ほとんどは、サメから遠ざかろうとした時に、甲板や船室に打ち付けられてできた傷だったという。
サメは当局が引き取り、研究目的で利用する。同局は29日、セルウッドさんの船に飛び乗ったのがホオジロザメだったことを確認した。