宇宙望遠鏡ケプラー、地球サイズの惑星を新たに10個発見
(CNN) 太陽系外の地球型惑星を探索している米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡「ケプラー」が、地球に似た大きさの惑星を新たに10個発見した。プロジェクトを担当する科学者が19日、NASAのエイムズ研究所で発表した。
発表によると、ケプラーを使った観測で新たに見つかった太陽系外惑星は219個。このうち10個は大きさが地球に近く、恒星からの距離でみても、地表に水が保持され生命が存在できる「ハビタブルゾーン」にあることが分かった。
これまでにケプラーで観測された惑星の候補は4034個に達し、うち計2335個が太陽系外惑星であると確認されている。地球サイズの惑星は50個の候補が見つかり、このうち計30個以上が確認できたことになる。
新たに見つかった10個のうち、1個は大きさも恒星からの距離も地球に最も近いとみられるが、詳細はまだ不明だという。
一方、太陽系内では地球のほか、火星と金星もハビタブルゾーンに入ることが分かっている。
ケプラーは2009年以降、はくちょう座の方角を中心に計20万個以上の恒星を観測。惑星が公転する恒星を横切る際に恒星が暗く見える現象を検出することにより、地球に似た惑星を探してきた。当初の運用期間は14年までだったが、今年10月まで延長された。
18年にはミッションの後継機として、探索の範囲を全天に広げる宇宙望遠鏡「トランジット系外惑星探索衛星(TESS)」が打ち上げられる予定。また同年打ち上げが予定されているジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使えば、太陽系外惑星の大気組成も解明できるようになり、生命が存在する可能性の追求がさらに進みそうだ。