同じ家族が別の場所で人命救助、イブに偶然重なる 米

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イブの日に別々の現場で救助活動を行ったトラビスさん一家

イブの日に別々の現場で救助活動を行ったトラビスさん一家

(CNN) 米ノースカロライナ州に住む一家が、クリスマスイブに別々の場所で緊急の事態に遭遇し、人命救助に一役買う出来事があった。夫婦がCNNの取材に答え、それぞれの経験を振り返った。

妻のクリスタル・トラビスさんはその日、14歳の娘と車で親類の家を訪れた。帰宅する途中、1軒の家から火の手が上がっているのが見えた。車で家へ近づくと、中から赤ん坊を抱いた女性が飛び出してきた。事態を察したクリスタルさんと娘は車から降り、手を貸すことを申し出た。

家からは男性が衣類などを外へと放り投げていた。クリスタルさんたちはそれらを安全な場所へ運び、避難する経路を確保した。その時、プロパンガスのタンクが爆発。近所の人たちなどと一緒に家から走って逃げたとクリスタルさんは語った。緊急通報ダイヤルの911番に電話し、消防士らが到着するのを待ったという。

一方、妻と娘が火災現場に遭遇したことを電話で知った夫のロジャー・トラビスさんは、2人と落ち合う場所へ向かう途中、ショッピングモールの正面入り口の真ん中に1台の車が止まっているのに気付いた。

ボランティアで消防士をしていた経験から何かあると直感したロジャーさんが近づいてみると、呼吸停止に陥った赤ん坊のそばで母親とみられる女性がパニックを起こしていた。周りには人垣ができており、心肺蘇生のできる人を探す声が上がっていた。

ロジャーさんは消防士1人とともに心肺蘇生を行った。やがて赤ん坊は呼吸をはじめ、駆け付けた救急車に乗せられた。母親が感謝の言葉を伝えると、ロジャーさんは赤ん坊と一緒に救急車に乗るよう促したという。

地元の消防署はロジャーさんによる救命行動が事実だったと確認。ロジャーさんは「訓練してきたことを実践しただけ」と控えめに語った。

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