アンネが隠した日記のページ、内容は「下品な冗談」だった
(CNN) ナチス・ドイツから身を隠すため隠れ家に潜んでいたアンネ・フランク。1942年に記した「アンネの日記」には、茶色い紙を上から張って覆い隠したページが2ページあり、その内容はこれまで謎に包まれていた。
現代の画像処理技術を使ってその謎を解き明かしたところ、現れたのは4つの「下品な冗談」だった。
隠れ家で暮らすようになってから2カ月後の1942年9月28日、アンネは日記に「駄目にしてしまったこのページを使って、『下品な』冗談を書きます」と記した。
13歳の時に家族とともに身を隠したアンネは、隠れ家で日記を書き続け、娘の死後、父のオットーが1947年に日記を出版した。
日記は2016年、アムステルダムにある博物館「アンネ・フランクの家」によって写真が撮り直され、隠されていた内容が明らかになった。
「今回発見された一節を読めば、誰もが思わず笑みをこぼすだろう。成長期の子どもにとって、『下品な』冗談は古典のようなもの」オランダの専門家はそう語る。「才能に恵まれたアンネが、普通の女の子でもあったことがこれではっきりした」
隠されていた2ページには、線を引いて消した5つのフレーズと、4つの下品な冗談、性教育や売春についてつづった33行の文章が含まれていた。
アンネがこのページを隠した理由は不明。ただ、日記の中では何度も、自分の日記を誰かに読まれることを心配している箇所がある。後に読み返して書き加えた部分もあった。
「アンネ・フランクは性について気軽な様子で書き記している。どんな青少年もそうであるように、アンネもこの話題に好奇心を持っていた。覆い隠していないページでもこのことを記している」。アンネ・フランクの家の館長はそう指摘している。