手話ができるゴリラのココ、死ぬ 子猫の育児や画家の才能も
(CNN) ゴリラ保護の非営利組織、米ゴリラ財団は、手話を覚えて世界中で有名になったゴリラの「ココ」が死んだと発表した。
ココはメスのニシローランドゴリラで、発表によると、19日、眠っている間に死んだという。46歳だった。
1971年にサンフランシスコ動物園で生まれ、子どもの頃に手話を習得。1974年にはスタンフォード大学に移され、ゴリラの保護を目的としたゴリラ財団が創設された。その後はカリフォルニア州サンタ・クルーズ・マウンテンズに移されていた。
ゴリラ財団によると、ココは本を読むことや読んでもらうことが好きで、大好きな部分に差しかかるとのどを鳴らしていたという。
子猫たちの母親代わりになって面倒を見たことも何度かあり、猫たちを優しく可愛がる様子が印象的だった。
俳優の故ロビン・ウィリアムズさんやテレビ司会者のフレッド・ロジャースさんとも「友達」になり、手話を使って会話した。
英語の話し言葉は2000ほどの単語を理解でき、大抵は会話についていくことができたと言われている。ココを通じ、ゴリラの感情や認知力について多くを学ぶことができたと財団は振り返る。
ココのドキュメンタリー番組も何本か制作され、ナショナル・ジオグラフィック誌の表紙には2度登場した。表紙に使われた写真のうちの1枚は、ココが鏡に映った自分の姿を撮影したものだという。
ココと子猫たちの写真集も出版されたほか、画家としての才能も発揮していた。
財団は今後も、ゴリラ保護の取り組みを継続する。