スノーケリング中の一家、漁業用ロープに絡まったサメを救出

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漁業用のロープが巻き付いたジンベエザメを生物学者の一家が救助/Jennifer Meyer/Hawaii DLNR

漁業用のロープが巻き付いたジンベエザメを生物学者の一家が救助/Jennifer Meyer/Hawaii DLNR

(CNN) 米ハワイ州でこのほど、スノーケリングを楽しんでいた一家が、体長約6メートルのジンベエザメの頭部に巻き付いていた漁業用のロープを切って救出する出来事があった。ロープは太くて重く、数週間にわたりサメの体に食い込んでいた。

一家がサメを発見したのは先月29日。ラナイ島カウノル沖でスノーケリングをしていた時のことだった。カプア・カウェロさんと夫のジョビー・ローラーさんはどちらも生物学者で、サメの様子がおかしいことに気づいた。

カウェロさんはCNN提携局のKHNLに、「私たちが何をすべきなのか、何が『クレアナ』なのか時間をかけて考えていた」と話す。クレアナはハワイの言葉で、人と人が関わるものとの間との互恵的な関係を指す。

ハワイ土地自然資源局によると、この若いジンベイザメは7月11日に最初に発見され、からまったロープで弱ってきていた。

カウェロさんは「必ずしもこの種の行動が推奨されるわけではないと承知している」と前置きした上で、2人とも生物学者でサメの行動を自分たちのことのように感じ、この場所にいるのは運命なのかもしれないと思ったと振り返った。

そして2人は救助を決断。一家と一緒にいた男性によると、ローラーさんがダイビングナイフを持ってサメのいる水深約9~12メートルの場所まで潜っていった。息を止めたまま一度に30~45秒間、ロープを削っていったという。

およそ45分の間に5回のフリーダイブを行ったといい、完全に切った後にはこの男性と2人でサメの体からロープを引き離した。ロープは太さ約13センチで、重さは少なくとも70キロ近くあったという。

ハワイ州環境当局によると、ジンベエザメは世界各地で絶滅危惧種に指定されており、その生息数は1975年以降に半減した。

ただし、ハワイの野生生物管理当局者は、訓練を受けていない人はロープなどに絡まった動物を自力で助けようとすべきではないと注意を促す。魚がより深く潜ったり、触れた人間に反応して回転したりする恐れがあるほか、人間にロープがからまった場合には悲劇になると警告する。

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