豪パースの夜空に巨大な流星、「落ちた隕石探して」 研究者よびかけ
(CNN) オーストラリア西部の都市パースで夜空を流れる巨大な流星が観測され、研究者が地上に落下したと思われる隕石(いんせき)の破片に関する情報の提供を呼びかけている。
流星は28日夜にパース上空で観測され、ソーシャルメディアにはカメラがとらえた「火の玉」の目撃情報が相次いで投稿された。
パースにあるカーティン大学のフィル・ブランド教授はCNNの取材に対し、小惑星の破片が大気圏を突き抜けたのは「ほぼ間違いない」と述べ、こうした現象は年に数回しか起こらず、パースのような人口密集地で起きるのはまれだと指摘した。
ブランド教授が創設した研究グループ「デザート・ファイアボール・ネットワーク」は、「太陽系の地質図」を描く目的で、夜空を流れる隕石や小惑星の軌跡をたどっている。
同教授は、変わった様子の石を見つけたら連絡してほしいと呼びかけ、隕石の特徴について「黒い表面で覆われ、地球の石とは違うやや丸みを帯びた形をしている。見るからに異質で、大抵は平均的な石よりもやや重い」と形容した。
目撃者の女性は地元放送局のABCに対し、雷のような音が聞こえて空に光が見えたと証言。「家全体や窓が揺れ、犬が激しく吠え続けた」と話している。
ブランド教授のネットワークでは、オーストラリア全土に50台のカメラを設置して地球に落下する隕石を撮影している。「太陽系がどう形成され、有機物や水がどこから来たのかについては、まだ分からないことばかりだ。(隕石)1つひとつに重要な情報が見つかる」と同教授は話している。