スタンディングデスクの効用、その科学的根拠は?
専門家らは、1日中座り続けたり、立ち続けたりするのではなく、ひんぱんに動き回ることを勧めている。1日1時間運動すれば、座り続けることによる害は打ち消されるとの報告もある。16年のある研究では、1時間ごとに5分間歩いたりジョギングをしたりすると、気分の落ち込みや、夜に襲う強い空腹感を抑えられることが明らかになった。
1時間ごとに2分歩くだけで、早死にするリスクは3分の1に下がるとされる。米スタンフォード大学のチームは14年、歩くことによって創造力が6割も増すとの研究結果を発表した。
米コーネル大学の研究によれば、座る場合は背もたれを135度の角度にするのがいいという。怠けているように見えるかもしれないが、仕事中は足を高くして背中を倒した姿勢がベストかもしれない。腰への負担が軽くなり、むくみも防止できる。
部屋のあちこちに座る場所を設けて、絶えず姿勢を切り替えるという方法もある。
重要なのは、行儀よく席に着いていなければならないという発想から抜け出すことだ。もじもじしたりもたれかかったり、気が向いた時は腕立てポーズになったりすると、体は喜ぶに違いない。