中国初の「クローン警察犬」の訓練開始
北京(CNN) 中国の国営メディアなどは23日までに、クローン技術によって誕生した犬を警察犬として育てる訓練が雲南省昆明市の施設で開始されると報じた。
中国初のクローン警察犬と期待されているのは昆明犬(クンミン・ウルフドッグ)で生後3カ月の「昆勳」。北京に本拠がある生命工学企業によると、昨年12月19日に誕生した際は、重さが540グラム、体長は23センチだった。
訓練開始のため昆明市の警察犬施設に3月5日に移動。施設の主任研究者は、クローンでない昆明犬より優れた能力を持つ可能性を示しているとした。訓練に合格すれば、生後10カ月で警察犬として公式に認知される予定。
昨年12月19日に誕生した際は、重さが540グラム、体長は23センチだった/Sinogene Biotechnology Co.
昆勳の体細胞は雌で7歳の警察犬の皮膚から数ミリ分を採取。受精卵はビーグル犬の子宮に移されていた。警察関係者が警察犬の「シャーロック・ホームズ」とも称するこの雌犬は殺人事件12件などの解決に活躍し、16年にはその高い功績をたたえられ同国公安省から表彰されてもいた。
昆勳を誕生させる作業は昨年9月から開始。中国の国営紙「環球時報」は、昆勳と体細胞の提供犬のDNAは99.9%が同一とも伝えた。
クローン警察犬の開発計画は、警察犬の訓練期間の短縮と運用経費の削減を将来的に見すえたものとなっている。
クローン警察犬の育成は中国が最初の国ではない。韓国では2007年に同国初のクローン警察犬が誕生していた。