全身がオパールになった恐竜の化石、新種だった オーストラリア
(CNN) オーストラリアのオパール鉱山で、宝石化してオパールの原石になった恐竜の化石が見つかった。専門家が調べた結果、恐竜は新種だったことが判明。オパール化した恐竜の化石としては、これまでで最も完全な形で骨格が残っていた。
この調査結果はニューサウスウェールズ州のニューイングランド大学などの研究チームが、3日の学術誌に発表した。
化石は同州のシープヤード鉱山でオパールを採掘していたボブ・フォスターさんが1980年代に発見してシドニーのオーストラリア博物館に持ち込んだもので、専門家が協力して発掘を行った結果、同鉱山から60片以上の化石が出土していた。
出土した化石は2015年、遺族によってオーストラリア・オパールセンターに寄贈され、ニューイングランド大学の研究者が調べた結果、新種の恐竜だったことが分かった。
化石は1体のみでなく、複数の恐竜の骨だったことも判明。そのうち成体の1体は、およそ60片の骨格がオパール化していた。このほかにも少なくとも3頭の化石が見つかっており、研究チームではこの4頭について、親子または小さな群れだったと推定している。
新種の恐竜は発見者のフォスター氏にちなんで「フォストリア」と命名された。フォストリアは2本足で立つ草食恐竜イグアナドンの仲間に分類される。体長は最も大きい成体で5メートル近くあったと推定される。
オーストラリアのオパール鉱山では、これまでにもオパール化した恐竜の化石が見つかっているが、ほとんどは骨や歯1片のみにとどまる。1頭の骨格からこれほど多くのオパール化した化石が見つかったのは初めてだという。