庭に突然熱い泥が噴き出しプールに、住民避難 NZ
(CNN) ニュージーランドでこのほど、民家の庭に泡立つ熱い泥のプールが出現し、一家が避難を余儀なくされる出来事があった。
ニュージーランド北島ロトルアに住むスーザン・ギディさんは25日未明、地震かと思って目を覚ました。地元ラジオの取材に「午前2時ごろに目が覚めて『巨大地震だ』と思った。何度も揺れがあった」と振り返る。
揺れが続く中でキッチンに調べに行き、窓の外を見たところ、「地面から大きな間欠泉が現れる」様子が目に入ってきた。
民家の庭に突然熱い泥が噴き出しプールに/Rotorua Lakes Council
朝には泥のプールはさらに巨大になり、地元自治体によって一帯で「地面の陥没」も確認された。安全を期してギディさん一家が避難した際、プールは蒸気を上げてあわ立ち、湿った泥を飛び散らせていた。
27日には泥のプールがガレージをのみ込み始めたという。
地元住民はCNNの取材に「爆発音は聞こえなかったが、あたり一面に蒸気が立ちこめていて火事かと思った」「この地域や市の住民は噴出に慣れているけど、今回の泥のプールは本当に巨大だ」と語った。
あたり一面に蒸気が立ちこめた/Rotorua Lakes Council
地熱関連の検査官を務めるピーター・ブラウンブリッジ氏は、ふちから蒸気が放出される様子が見え、続けて沸騰や泥の噴出も確認できた説明。「現時点では事態の推移を見守るしかない」と語った。
ロトルアは地熱活動が活発なことで有名。当局者によると一帯には断層が走っており、2016年にも同様の出来事があったという。
自治体は来訪者や住民に対し、「地熱活動は予測不能だ。地面は安全に見えるかもしれないが、現状では不安定で、いつ変化があるか分からない。子どもを常時見張っておくようにして欲しい」と警戒を呼び掛けている。