小惑星リュウグウから新たな画像、地表に砂は見られず
(CNN) 小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に投下した着陸機から新たな画像が送られてきた。暗く岩がちな表面の様子が確認できる一方、砂は見られない。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)のはやぶさ2は昨年10月、「MASCOT(マスコット)」と呼ばれる着陸機をリュウグウの地表に投下した。
リュウグウは暗いコマ形の小惑星で、直径約900メートル。表面は岩石で覆われ、非常に乾燥している。
マスコットは昨年10月の着陸時に写真を撮影。そこには暗く粗い岩と、明るく滑らかな岩が均等に分布する様子が写っている。研究者によれば、リュウグウは母天体の衝突後に破片で形成された可能性が高く、2種類の物質が存在するとみられる。
ただ、画像には乾燥した小惑星にありそうな砂がないようだ。研究者は当初、風化で生じた細かな粒子や砂があるものと予想していたが、地表には見当たらない。
このため、研究者は何らかのメカニズムによって砂が取り除かれたと見ている。宇宙に漂う別の物体の衝突、地震の揺れ、岩石の移動などが可能性として考えられるという。
はやぶさ2は昨年6月にリュウグウに到着した。4月には地中深くの試料を採取するため、プラスチック爆薬を詰めた装置を使って地表に小さなクレーターを作った。
今後は12月にリュウグウを離れ、来年末までに地球に帰還する予定。研究者によって搭載した試料の分析が行われる見通しだ。