がれきに埋まった子犬、1カ月ぶり救出 ハリケーンで惨状のバハマ
(CNN) 9月にハリケーン「ドリアン」に直撃されて壊滅的な被害が出たカリブ海の島国バハマで、倒壊した建物の下敷きになっていた子犬がおよそ1カ月ぶりに救出された。
救出されたのは1歳のオスの雑種犬で、現地で犬の捜索保護活動を行っている団体「ビッグ・ドッグ・ランチ・レスキュー」が4日、ドローンを使って赤外線探知装置で発見。 同団体はこの子犬を「ミラクル」と命名した。
同団体の広報がCNNに語ったところによると、ミラクルは倒壊した建物の下敷きになり、割れたガラスやエアコン装置とがれきにはさまれて身動きできなくなっていた。
これまで雨水しか飲んでいなかったため、やせ細って骨と皮だけの状態になり、歩くこともできなかったという。
それでも救助隊の姿を見ると、尻尾を振ってうれしそうな様子を見せた。
![ハリケーン「ドリアン」の被害を受けた建物から約1カ月ぶりに救出された子犬
/Big Dog Ranch Rescue](/storage/2019/10/07/00009eb136575a0c2912f6c7d3dbc7c3/191006165709-miracle-dog-rescued-hurricane-dorian-trnd-super-169.jpg)
ハリケーン「ドリアン」の被害を受けた建物から約1カ月ぶりに救出された子犬 /Big Dog Ranch Rescue
同団体はミラクルに治療を受けさせて心身の回復を支援しており、完全回復を願っていると話す。
広報のチェイス・スコットさんはミラクルについて、「回復したら、飼い主が名乗り出ない限り、里親を探す」と説明している。「何もかも失った一家が、死んだと思っていた、あるいは避難する間に離れ離れになっていたペットと再会して、希望を取り戻した例もある」という。
バハマは9月初旬にドリアンに直撃され、数十人が死亡、今も数百人が行方不明になっている。住民が集団で避難したために、無数の動物が取り残された。同団体はこれまでに犬139匹を保護している。