14歳で病死の少年、「スポーツカーで葬列を」の夢かなう 米ミズーリ州
(CNN) 米ミズーリ州で17日、14歳で病死した少年の最後の望みをかなえようと、全米から多数のスポーツカーが集まって葬列に参加した。
同州ワシントン出身のアレック・イングラム君(14)は2015年に骨肉腫の診断を受け、長い闘病生活を経て今月7日に亡くなった。
アレック君の葬列は、同州セントルイス近郊にあるテーマパークの駐車場から出発し、地元ワシントン市内の教会に向かった。カリフォルニア、フロリダ、ニューヨーク各州など全米からスポーツカー2100台余りとオートバイ70台が集まった。
スポーツカーによる葬列を呼び掛けたのは、8歳の娘をがんで亡くした経験があるダナ・クリスチャン・マンリーさんだ。マンリーさんが設立した団体は、余命わずかな子どもたちの夢をかなえる活動に取り組んでいる。
隊列を組んで走行する色鮮やかなスポーツカー/The Kahn & Busk Real Estate Team
生前のアレック君にも夢のリストを届け、何かしたいことはないかと問い掛けた。しかし残念ながら、本人はその時すでに自力では何もできないほど病状が重くなっていた。
マンリーさんの娘はアレック君の2カ月前にがんと診断され、亡くなった時の葬列にはオートバイ3500台が参加した。その様子を見たアレック君の「すごいな。スポーツカーならもっといい」という言葉がヒントになった。
地元の沿道には数千人が集まり、遺族へのメッセージを掲げてアレック君の葬列を見送った。街全体が2時間以上ストップしてしまうほどの人出だった。
マンリーさんによると、アレック君の母ジェニーさんは葬儀の後の席で「息子がどれほど愛されていたかが分かり、胸がいっぱいになった」と話していたという。