観光客消えてクマたちが「パーティー」 米ヨセミテ国立公園
(CNN) 新型コロナウイルス対策の閉鎖措置に伴い観光客がいなくなった米カリフォルニア州のヨセミテ国立公園で、クマたちの活動が活発化している。
「クマたちは道路を歩いて行きたい場所へ出かけています」。レンジャーのケイティー・パトリックさんは12日、フェイスブックのライブイベントでそう報告。ヨセミテ国立公園が3月20日に閉鎖されて以来、動物たちは何をしているのかという質問には、「大抵はパーティーをしているようです」と答えていた。
この時期のヨセミテ国立公園は、例年であれば「車の壁」ができ、往来する車や人でいっぱいになって、動物たちにとってはすみにくくなる。
パトリックさんは、人とクマが近づきすぎて衝突する事態を回避するのが仕事。観光客に対しては、食品の適切な保管やクマから約45メートル離れることなどを呼びかけている。
ヨセミテは米国の国立公園の中で5番目に観光客が多く、2019年は約440万人が訪れた。
公園内に生息するアメリカクロクマは300~500頭。同公園のツイッターによれば、「公園が閉鎖されて以来、頭数の増加は見られないものの、普段よりも頻繁にクマを見かけるようになった」という。
毎年春になると、クマたちは餌を求めて活動が活発になる。しかし人が少なくなった今年は「ややリラックスした様子で出歩いている」といい、恐らく公園内が静かになったためだろうとヨセミテ公園は推測している。