新型コロナ流行、欧米で睡眠時間増える
(CNN) 学術誌「カレントバイオロジー」は14日までに、新型コロナウイルスの世界的な大流行が始まって以降、欧米諸国の国民の睡眠時間が長くなったとする研究論文など2本を掲載した。
学生の場合は夜更かしや睡眠時間が長くなったとし、一部の欧州国民の場合は新型コロナの流行以降、平均して約15分延びたとした。
論文など2本のうち1本は米コロラド大学統合生理学部のチームが執筆。大学生139人を対象に新型コロナ感染の開始前や進行中における睡眠時間などのデータを対比した。この結果、平均して平日には30分、週末には約24分、より長く眠っていることが判明した。
より多くの学生の就寝時間が望ましいとされる基準の1晩あたり7時間以上となってもいた。平日にこの長さを睡眠時間に充てていた比率は84%から92%に増えていた。学生がベッドに入るのが平日には平均で約50分遅くなったこともわかり、週末には同24分となっていた。
2本目の論文などはスイスのバーゼル大学時間生物学センターの研究者グループが作成。オーストリア、ドイツとスイスの調査対象者のデータを基に平均して1晩あたり13分長い睡眠をとっているとの結果を得た。
感染対策として自宅勤務を迫られて日中により多くの業務の処理が可能となり、結果的により長い睡眠につながっている可能性があるともした。
ただ、眠りの満足度に対しては低下がみられるとも指摘。研究者グループは対応策として、運動時間を多くし、自然光の推移にゆだねるような日常生活が良策と示唆している。