猛暑の米グランドキャニオン、「靴が溶ける」可能性も 国立公園局
(CNN) 米西部アリゾナ州の人気観光地「グランドキャニオン国立公園」が猛暑に見舞われている。24日の気温は約44度に達する見込みで、米国立公園局は観光客に「靴が溶ける可能性もある」と警戒を呼びかけた。
公園当局は22日のツイートで、猛暑によって靴底の糊(のり)が溶け、靴がばらばらになる可能性を指摘。これより前、西部の猛暑については改めて懸念の声が上がっていた。
24日のグランドキャニオンの気温は約44度に達する見通し。標高の低い場所では一段と厳しい暑さになるとみられる。
Grand Canyon is an unforgiving environment. The heat inside the canyon can cause shoes to come apart, and heavy hiking boots can trap sweat and lead to painful blisters. Before setting off on a hike, understand the limitations of yourself and your gear. https://t.co/PLebJv4uTz pic.twitter.com/fvB4DgHcl2
— Grand Canyon NPS (@GrandCanyonNPS) June 22, 2020
国立公園局は今回、標高1220メートル以下の地点を対象に猛暑警報を発令。峡谷の奥深くに入るにつれ、気温は一層高くなると警戒を促した。観光客はこまめに水分を取り、日差しを避けることが求められる。
CNNの気象専門家は、「尾根や山間部と峡谷では気温が大きく異なる場合がある」と指摘する。
大気は標高の低い場所に下降するにつれて圧縮され、熱エネルギーを放出する。これによって気団の温度はさらに上昇する。このため、グランドキャニオンの頂上の気温は32度程度だが、谷底では11~16度ほど暑さが増すという。
米西部は今週、猛暑に見舞われ、広い範囲で猛暑注意報が発令されている。カリフォルニア州北部では週末までに最高記録を更新する見通しだ。
アリゾナ州では火災も続く。州北西部で発生した火災により、グランドキャニオンの北側は一時閉鎖に追い込まれた。火災シーズンは来月も続くとみられている。