衝突事故で車から投げ出された犬、飼い主と無事再会 米カリフォルニア州
(CNN) 米カリフォルニア州で交通事故に遭い、車の窓から投げ出されて行方不明になった飼い犬が、周辺の住民らに助けられて、飼い主と再会を果たす出来事があった。
ステファニー・リンジーさん(32)と夫のデュアンさん(29)は今月1日、3歳の愛犬「ルー」を連れてビーチに出かけ、帰宅途中で別の車に衝突される事故に遭った。
夫妻の車は跳ね飛ばされて横転。2人はすぐに互いの無事を確認し合ったが、後部座席を振り返ったデュアンさんが、ルーがいなくなっていることに気付いた。後部座席の窓は割れていた。

出かけた先のビーチで笑顔を見せるリンジーさん夫婦と愛犬の「ルー」/Courtesy Stefanie Grows
「ルーは窓から投げ出された。生きていられるはずはないと思った」とステファニーさんは振り返る。
デュアンさんは頭から血を流しながら、車から這い出てルーを探した。ステファニーさんも救急車を呼び、捜索に加わった。
やがて救急隊が到着して2人は病院に搬送されたが、ステファニーさんはその日のうちに自分の両親とともに現場に戻って捜索を続けた。それでもルーは見つからなかった。

事故に遭い、激しく損傷した夫婦の車/Courtesy Stefanie Grows
翌朝、フェイスブックを通じて情報提供を募ると、現場で見知らぬ人たちが捜索に加わった。周辺のホームレスの人たちも「大きな助け」になってくれたとステファニーさんは言う。
情報が寄せられたのは事故からおよそ14時間後だった。ルーは現場から4.8キロほど離れた裏路地で、木の下に座っていた。
「私のことが分かるまで数秒かかったけれど、分かるとすぐに私のところに走って来た」とステファニーさん。ルーは多少の傷を負っていたが、無事だった。

再会を果たした直後のリンジーさん夫婦とルー/Courtesy Stefanie Grows
「ルーがいない人生のことを想像するのはつらかった。幸運なことに、それほど長い間、そのことを考えずに済んだ」とステファニーさんは話している。