ごみ拾い活動の兄弟、マスクのポイ捨てに問題提起 英国
(CNN) 英ロンドン近郊でごみ拾いの活動に精を出す兄弟が、最近あることに気付いた。使用済みのマスクを道端に捨てる人が増えているというのだ。
イングランド南東部トンブリッジに住むダニー・アイソウィ君(11)とジョジョ君(9)の兄弟は、3年前から自宅周辺のごみ拾いを続けてきた。サッカーと同じくらい美化活動が大好きで、近所でも有名なほど。ペットボトルや空き缶、たばこの吸い殻などのごみに加え、新たに目立ってきたのが「マスク」だ。
兄弟の母シャーロット・レイベニーさんによれば、2人は5月に初めて使用済みのビニール手袋やマスクを見つけ、「どうしてこんなものが落ちているの」と首を傾げていたという。
見つけたフェイスマスクを見せるジョジョ君/Courtesy Charlotte Raveney
「自分や周りの人々を守るために着けるのに、用が済んだらポイっと落としていくなんて、2人には理解できなかったのです」「拾う人や通り過ぎる人、野生生物にとっても危険なのに」と、レイベニーさんは言う。
同じ問題は世界各地で指摘されている。南仏コートダジュールの海岸では6月末、NPOのダイバーらがマスクや手袋を見つけて警告を発した。7月半ばには英国の動物虐待防止協会(RSPCA)が、脚にマスクをからませたカモメを保護した。
レイベニーさんによれば、店舗内でのマスク着用が義務化されてから、マスクのポイ捨てはますます増えている。先週からは数を記録することにした。初日の14枚から18枚、22枚、28枚と増え続け、この日は33枚だった。駐車場や商店街のわき道に捨てられていることが多い。
マスクを拾うダニー君/Courtesy Charlotte Raveney
兄弟は毎日、拾ったマスクを並べてその日の数を表示し、ソーシャルメディア上で報告する。これによって問題への関心が高まることを願っているという。