コロナ禍で飲酒の機会14%増、健康被害など懸念 米調査
(CNN) 米医師会の学術誌(JAMA)は10月1日までに、コロナ禍を受け米国の30歳以上の国民の飲酒量が昨年と比べて増え、健康や精神衛生に影響する可能性があるとの調査結果を発表した。
飲酒する機会は昨年比で約14%増加したと報告。平均で成人の75%が飲酒する日が1カ月当たりで約1日増えた計算になるという。
今回調査の対象は年齢が30~80歳の全米各地の1540人。昨年4月29日~6月9日と、今年5月28日~6月16日の間の飲酒の習慣の変化などを調べた。
調査の対象者は毎週、酒を飲む日が増えたと報告。昨年と今年の間の30日間では飲酒量、大酒に陥った日やアルコール絡みの問題が増えたとも明かした。
飲酒の頻度は女性の間で17%、30~59歳層で19%、白人の間で10%それぞれ増えた。
女性の深酒は41%増となり、女性5人のうちの1人に飲み過ぎた日が約1日増えた計算ともなった。女性10人に約1人、比率にして39%がアルコール関連の問題が増したとも告白した。
世界保健機関(WHO)は今年4月、新型コロナウイルス予防策の封鎖措置が講じられる中で、飲酒は健康維持を危うくし、リスクを招く振る舞いをもたらしかねず、精神衛生上の問題や暴力につながりかねないと警告してもいた。
今回調査に加わった研究者らは、飲酒の増加がコロナ禍の間維持するのかどうか、結果的に健康や精神衛生面に異変が生じるのかを観察するのが必要とも指摘した。