受賞の知らせは相棒から、委員会が連絡つかず深夜の来訪 ノーベル経済学賞

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ノーベル経済学賞を受賞したスタンフォード大学のポール・ミルグロム氏(左)とロバート・ウィルソン氏。ウィルソン氏が深夜にミルグロム氏宅を訪問して受賞の知らせを届けた/Stanford Graduate School of Business

ノーベル経済学賞を受賞したスタンフォード大学のポール・ミルグロム氏(左)とロバート・ウィルソン氏。ウィルソン氏が深夜にミルグロム氏宅を訪問して受賞の知らせを届けた/Stanford Graduate School of Business

(CNN) 米カリフォルニア州の経済学者が真夜中のノックに起こされて聞いたのは、ノーベル賞受賞という予想外の知らせだった。選考委員会からの連絡が通じなかったため、近くに住む共同受賞者がドアをたたいた。

今年のノーベル経済学賞は12日、スウェーデンのストックホルムで発表された。受賞したのはオークション理論の発展に寄与した米スタンフォード大学のポール・ミルグロム、ロバート・ウィルソン両氏だ。

委員会は例年通り、発表前に受賞者への連絡を試みたが、両氏のいるカリフォルニア州は真夜中。ミルグロム氏に連絡がつかなかったため、近所のウィルソン氏が自宅まで歩いて行ってドアをたたいた。

防犯カメラの映像には、午前2時15分に呼び鈴を鳴らした後、数分間ノックを続けるミルグロム氏の姿が映っている。

ようやく気付いたミルグロム氏に、ドアの外から「ボブ・ウィルソンだ。君はノーベル賞を取ったので知らせたいが連絡が取れないそうだ。電話番号がないらしい」と叫んだ。ウィルソン氏の妻メアリーさんも隣で「私たちが携帯番号を伝えました」と呼び掛ける。

一瞬の沈黙の後、ミルグロム氏がドアの向こうから「私が受賞だって?」と驚きの声を上げた。メアリーさんが笑いながら「電話に出てくれますか」と続けた。

米国のノーベル賞受賞者にストックホルムからの電話が通じなかったのは初めてのことではない。日本の下村脩氏らとともに化学賞を受賞したマーティン・チャルフィー氏は眠っていて電話に気付かず、翌朝起きてからインターネット上で自分の名前を見つけたという。

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