民家にコアラが侵入、クリスマスツリーによじ登る オーストラリア
(CNN) 南オーストラリア州アデレード近郊で、民家に飾られたクリスマスツリーの上にコアラがよじ登っているのを、帰宅した住民が発見した。
この家に住むアマンダ・マコーミックさんが外出先から帰宅したところ、クリスマスツリーに思いがけない装飾を発見。地元のコアラ保護団体に電話で連絡を取った。
「最初はいたずら電話かと思った」。フェイスブックで2日にこの出来事を伝えた同団体はそう書き込んでいる。
「しかしそうではなかった。どうしてもクリスマス気分に浸りたいと思った1匹のコアラが、アマンダ・マコーミックさんの家に入り込み、クリスマスツリーの妖精になりたいと決めた」
保護団体共同創設者のディー・ハーンヘロンさんによると、コアラが民家に侵入したという話は聞いたことがないわけではないが、日常的な出来事ではないという。
クリスマスツリーにとまったコアラは健康な若いメスで、そのまま家の前に放した。近くの木に登ったコアラは、翌日も同じ木の上にいたとハーンヘロンさんは伝えている。
今回のようなコアラを見つけた場合は、自分で動かそうとしない方がいいとハーンヘロンさんは言う。「コアラは攻撃的になることもあるので、一番いいのは構わないこと」「見た目は可愛いけれど、とても長い爪と非常に鋭い歯を持っている」
オーストラリアを象徴する動物のコアラは、人間の活動の影響で生存を脅かされている。森林火災や生息地の断片化に加え、車にひかれたり犬に襲われたりする被害も悪化。この影響で頭数が減り、コアラに蔓延(まんえん)する病気も増えているという研究報告が、10月に米科学誌プロスワンに発表されていた。