「ロッキー山脈の宝探し」の発見者、匿名希望も訴訟受けて名乗り出る
(CNN) 米西部ロッキー山脈に隠された「財宝」の発見者がこのほど、名乗り出た。匿名を希望していたものの、訴訟に関連して、身分を明らかにせざるを得なくなった。
名乗り出たのはジャック・ストゥエフさん(32)。ミシガン州の医学生で、フォレスト・フェンさんが隠した財宝を発見したと明らかにした。フェンさんの家族も今回の件とは別に、雑誌「アウトサイド」でストゥエフさんが発見者だと認めていた。ストゥエフさんによれば、最近の訴訟を受けて、名前を公表しなくてはなくてはならなくなったという。
フェンさんが仕掛けた有名な宝探しは10年前に始まった。フェンさんは当時、自伝の中で財宝につながる謎の詩を発表していた。フェンさんの推計によれば、35万人以上が宝探しを行い、宝探しの途中で死亡する人も出た。
ストゥエフさんは宝探しに2年を費やしたが、今年6月にワイオミング州の荒れ地で宝箱を発見。その中には金や宝石など100万ドルを超える宝が収められていた。
フェンさんはストゥエフさんの身分を隠し続け、東部から来た男性とだけ明かしていた。
ストゥエフさんは自分の家族の安全を懸念していると明らかにした。匿名であり続けたのも、何か隠したいことがあるのではなく、フェンさんやその家族が、宝に関する妄想を抱く人々からのストーカー行為や脅迫、家宅侵入、訴訟などを経験していたためだという。
フェンさんが今年9月に亡くなった後、1人の女性が、財宝を発見した人物は誰であれ自身のテキストや電子メールをハッキングして発見できたとして訴訟を起こした。フェンさんの死後、召喚状は、ストゥエフさんが財宝の発見者だと知っている唯一の人物である相続人に送られた。
ストゥエフさんによれば、宝の発見後、警備員がいるなど、より安全な建物に引っ越したという。宝も手元にはなく、売却するまでニューメキシコ州の金庫室に預けられている。