高波にさらわれた女性、プロサーファーが飛び込み救助 ハワイ
(CNN) ハワイのオアフ島で、女性が高波にさらわれるところをたまたま居合わせたプロのサーファーが目撃し、海に飛び込んで救助する出来事があった。
女性を救ったプロサーファーはマイキー・ライトさん(24)。昨年12月31日、オアフ島のノースショアでビールを飲みながら波の様子を撮影していた時に異常に気付き、妻に携帯電話とビールを預けると、フェンスを飛び越えてビーチを駆け出した。
「波が押し寄せて岩の上の女性をさらい、海へ引きずり込むのが見えた」「あっという間の出来事だったので、すぐ行動しなければならなかった」。ライトさんはCNNにそう語った。
女性をつかまえたライトさんは、何度も波に打ち付けられながら、「大丈夫だ、しがみつけ、離すなよ、と言い続けた」という。
ようやく浜辺に近づいて立ち上がろうとしたところで、大きな波が2人を襲った。ライトさんは女性を抱きかかえたままジャンプして直撃をかわした。
女性を抱えたライトさんに巨大な波が襲いかかろうとする/Michael Wright
その様子を見ていた人たちも助けようと海に入ったが、なかなか近づくことができない。この中にはライトさんの姉で、やはりプロサーファーのタイラーさんもいた。
やがてライトさんと女性は、タイラーさんたちの助けを借りながら無事、砂浜にたどり着くことができた。
ライトさんによると、救助された女性は何度も礼を言い、自分は大丈夫、大きなけがはしていないと話したという。駆け寄ってきた女性の息子も涙ながらにライトさんに感謝した。
米国立気象局によると、この日同地には高波警報が出ていて、4.5メートルを超す高波が押し寄せていた。
プロサーファーのライトさんはサーフィンの大会参加のためにこの地を訪れていた/Brain Bielmann/AFP/Getty Images
お手柄のライトさんはオーストラリア南東部のカルバラビーチ育ちで、サーフィンの大会に参加するためにこの地を訪れていた。「オーストラリアや海沿いの小さな町で育てば、救命スキルは身に着くものだよ」と話している。