病院スタッフを癒やし続けたコンパニオン犬、惜しまれながら「転職」 米

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コンパニオン犬として病院のスタッフらを癒やした「ウィン」/Courtesy Rose Medical Center

コンパニオン犬として病院のスタッフらを癒やした「ウィン」/Courtesy Rose Medical Center

(CNN) 新型コロナウイルス対応に追われる米コロラド州デンバーの病院で、2年近くにわたって医師や看護師に寄り添い続けたコンパニオン犬の「ウィン」が、介助犬になるために惜しまれながら同病院を去った。

ウィンはラブラドルのミックス犬。デンバー市内のローズ医療センターで、コンパニオン犬団体のボランティアをしている救急病棟のスーザン・ライアン医師に付き添っていた。

新型コロナウイルス禍が始まった当初、救急病棟のスタッフは先が見えない不安でいっぱいだったとライアン医師は振り返る。そうした中で安らぎをもたらしてくれたのがウィンだった。

看護師のダイアン・カラガンさんは、この1年間、スタッフはずっとウィンに支えられてきたと打ち明け、ウィンがいなければ「もっとずっと悪いことになっていたはず」と話す。

死期が近い患者のみとりをしていたカラガンさんは、ある日感情を抑えきれなくなって泣き始めたことがあった。するとウィンがひざにもたれかかってきて寝転がったという。まるでカラガンさんが何を必要としているのかを分かってくれているようだった。

ローズ医療センターのスタッフとウィン/Courtesy Rose Medical Center
ローズ医療センターのスタッフとウィン/Courtesy Rose Medical Center

ウィンは救急医療隊員や警察官にも愛され、病院中のスタッフが頻繁にウィンと触れ合うためにやって来た。

技師のアニー・グレイさんは「本当に心を落ち着かせてくれ、笑顔にさせてくれる存在だった」といとおしむ。

ウィンは感謝され、惜しまれながら同病院を去った。ライアン医師は救急病棟に新しい子犬を迎えるための手続きをしている。

「ウィンの存在がどれだけ特別だったかが今になって分かった。1匹の犬の影響がどれほど大きいか、完全には分かっていなかった」。看護師のレーナ・シャーさんはそうつぶやいた。

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