米ミシガン州の大学、大麻化学を学ぶ学生に奨学金提供
(CNN) 全米で初めて大麻化学の専攻科を新設した米ミシガン州のレイクスーペリア州立大学(LSSU)で、大麻化学を学ぶ学生が奨学金を受給できることになった。
初の大麻化学奨学金は、同州ヘイズパークにある大麻研究施設のステッドファスト・ラボが提供。LSSUで大麻化学の学位取得を目指す学生に、年間1200ドル(約13万円)を給付する。
「教育は、この業界の安全性や完全性の水準を引き上げるための鍵を握る」。同研究所のエイブラム・ザレン最高経営責任者(CEO)はCNNにそう語った。
奨学金を申し込むことができるのは2年生以上で成績平均値(GPA)3.0以上の学生。同研究所のあるデトロイト圏の学生が優先される。
LSSUが2019年に大麻化学の専攻科を創設して以来、同科の入学者数は急増しているという。
2020年2月には大麻化学施設が開設され、学生たちは代理植物ではなく「バッズ」と呼ばれる本物の大麻の花穂(かすい)部分を扱えるようになった。「教育現場における規制対象物の限定的な利用については、法律で定められた条件を完全順守する」と同大は強調している。ミシガン州では娯楽用と医療用のマリフアナが合法化されている。
LSSUは大麻化学の専攻科を米国内で先駆けて設立しているが、ここ数年はマリフアナに関する講座を開講する大学も全米で増えている。
大麻業界では2022年までに50万以上の雇用が創出されると同大は予想。大麻化学の学位を取得した学生は、法執行機関の科学者や公衆衛生・安全規制管理といった新興の大麻市場に就職できるとしている。