両方の腎臓が40キロに肥大化、来月摘出手術 英男性
(CNN) 英イングランド南部ウィンザーの男性が来月、肥大化した腎臓の摘出手術を受けることになった。男性は多発性嚢胞(のうほう)腎(PKD)と診断され、両方の腎臓がそれぞれ推定約40キロにまで肥大化している。
手術を受けるのはウォーレン・ヒッグズさん(54)。PKDのためにこれまで何度も脳卒中や動脈瘤(りゅう)を繰り返してきた。15年前には重い脳卒中を起こし、その後も6回の脳卒中に見舞われたという。
CNNの取材に応じたヒッグズさんは「恐ろしい、嫌な病気だ」と話し、腎臓があまりに肥大化して「肺を押しつぶし」、うまく呼吸ができないと訴えた。
PKDの患者は腎機能が低下することもあるが、ヒッグズさんの腎機能は維持されている。しかし極端に肥大化して、医師によれば、それぞれ重さ30~40キロに達していると推定される。
ヒッグズさんの腎臓の大きさは、ギネス認定記録を上回ると指摘する医師もいる。2017年のギネス・ワールド・レコーズは、重さ4.25キロの腎臓を摘出されたアラブ首長国連邦ドバイの男性を世界記録保持者と認定していた。
その2年後にCNNは、インドで患者から重さ7.4キロの腎臓を摘出する手術が成功したと報じている。
PKDは「ジワジワと命を奪う」とヒッグズさんは言う。かつて楽しんでいたサイクリングやトライアスロンも、PKDのためにできなくなった。
両方の腎臓を摘出する手術は7月12日に予定されている。手術後は透析を開始しなければならず、その後も3~4回の手術が必要になる見通し。
ヒッグズさんは、摘出した腎臓のうち1つは研究用に提供し、もう1つは自宅に持ち帰って記念にガラス容器に入れて保存したいと話している。