野生の雁、つがいの相方の手術を見守る 米動物病院に駆け付け
(CNN) 米マサチューセッツ州ケープコッドでこのほど、野生動物病院が雁(ガン)のつがいの片方を保護して手術を行ったところ、相方が現れて手術の様子を見守る出来事があった。
ニューイングランド野生動物センターの職員はある日、近くに暮らす野生の雁のつがいの片方が足を引きずり、倒れるのに気付いた。このオスは足を2カ所骨折していて、手術が必要な状態だった。
だが、「アーノルド」と名付けたこの雁に鎮静剤を投与する準備をしていたところ、病院のドアをたたくかすかな音がした。職員らが振り向くと、驚いたことに相方のメスがポーチに上り、必死に病院の中に入ろうとしていた。
こうして、相方の見守る中でアーノルドの手術が始まった。傷はカミツキガメから受けた可能性がある。
病院関係者は、「彼女は手術の間中、あそこに立っていて、実際に手術の様子を見ることができた」と振り返る。
手術は45分後に完了。職員はアーノルドをドアの前に連れていき、酸素を投与した。そしてアーノルドが完全に目覚めると、相方は彼の羽づくろいをし始めた。
手術では足の指を1本切断しなくてはならなかったものの、アーノルドは数週間で普通の生活に戻れそうだ。