全たばこ製品の販売禁止、米成人の過半数が賛成 CDC調査
(CNN) 米国の成人の半数以上が全たばこ製品の販売禁止に賛成していることが、米疾病対策センター(CDC)の最新世論調査で分かった。メンソールたばこの販売禁止に賛成する人は3分の2近くに上った。
この調査結果は2日の医学誌に発表された。調査は米国の成人6455人を対象として2021年、米食品医薬品局(FDA)がメンソールたばことフレーバーたばこの販売禁止を提案する前に実施された。
米国の成人の喫煙者は推定3080万人。この数十年で喫煙は減少しているが、依然として予防可能な疾患や障害、死亡の筆頭原因となっている。
現在の喫煙者の間では、たばこ販売禁止の支持者は少ない傾向があった。現在の喫煙者は3分の1以上がメンソールたばこの販売禁止に賛成し、4分の1以上は全たばこ製品の販売禁止に賛成していた。
メンソールたばこの販売禁止は幅広い層で支持されていることが分かった。
専門家によると、メンソールたばこを使うと喫煙が始めやすくなり、禁煙は難しくなる。この添加物によってたばこの強さや刺激が覆い隠されて、若者や初心者にとっての魅力は増す。脳内でニコチンの効果が増強され、依存性も強まる。
たばこ製品、特にメンソールたばこについては、若者や人種的・民族的少数者、低所得層、性的少数者に向けて偏った宣伝が行われていることが、研究で示されている。
21年に発表された研究では、米国でメンソールたばこの販売を禁止した場合、早ければ26年にも喫煙が15%減り、40年以内に65万人の命が救われると推定している。
米国では22年2月の時点で少なくとも145の自治体などが、メンソールなどの味付きたばこの販売禁止に踏み切っている。