世界最大の氷山「A23a」、再び移動 同じ場所で回転し続けたのち

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氷山「A23a」は何カ月も同じ場所で回転し続けていた/Richard Sidey/Eyos Expeditions

氷山「A23a」は何カ月も同じ場所で回転し続けていた/Richard Sidey/Eyos Expeditions

(CNN) 世界最大規模の氷山「A23a」が何カ月も同じ場所で回転し続けた後、再び動き出し、南極海を漂っていることが分かった。英南極観測局の科学者らが明らかにした。

8月に測定されたA23aの面積は3672平方キロで、米ロードアイランド州よりやや大きい。1986年にフィルヒナー・ロンネ棚氷から分離して以来、科学者によって注意深く追跡されてきた。

A23aは南極のウェッデル海の海底に接地し30年以上とどまっていたが、海底との接地が緩むほど縮小したとみられる。

分離した氷山は海流に流され、再び「テイラー柱」につかまった。テイラー柱は、海流が海底の山にぶつかることで生じる水の渦を指す。

「A23a」の衛星画像=2023年11月/3/Reuters
「A23a」の衛星画像=2023年11月/3/Reuters

科学者は13日、氷山は海流に沿ってより暖かい海とサウスジョージア島に向かって漂い続け、そこで崩壊して最終的に溶ける可能性が高いとの見方を示した。

A23aは80年代以降、「現在最大の氷山」の称号を何度も得ている。2017年には「A68」、21年には「A76」など、より大きくて寿命の短い氷山にその座を明け渡すこともあった。

科学者によると、A23aは棚氷の自然な成長サイクルの一環で分離し、海面上昇を助長することはないとみられるものの、気候変動は広大で孤立した南極大陸に憂慮すべき変化をもたらしており、世界の海面上昇に壊滅的な影響を及ぼす可能性がある。

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