水族館の休館で体調崩したマンボウ、水槽に貼り付けた「人」見て元気に

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水族館で飼育されているマンボウが、改修工事のため水族館が休館すると、体調が悪化する出来事があった/Kaikyokan/X

水族館で飼育されているマンボウが、改修工事のため水族館が休館すると、体調が悪化する出来事があった/Kaikyokan/X

(CNN) 孤独な魚を元気づけるにはどうすればいいだろう。これは冗談めいた質問に聞こえるかもしれないが、日本の水族館のスタッフが直面した実際の問題だった。スタッフはマンボウが弱っていることに気付いたのだ。

山口県下関市にある市立しものせき水族館「海響館」が昨年12月に改修のため休館した直後、同館はX(旧ツイッター)にマンボウが体調を崩したと投稿した。

水族館は原因がわからず、いろいろな対策を試みていたところ、スタッフの一人が来館者に会えなくて寂しいのではないかと言いだした。そこで99%ありえないと思いながらも、スタッフの制服を水槽に貼り付けてみたという。

すると、翌日にはマンボウが元気を取り戻した。

水族館が投稿した写真には、水槽の中で泳ぐマンボウの姿が写っている。その片方の目は、段ボールで作った顔とスタッフの制服をハンガーにかけて水槽に貼り付けた「人」に向けられている。スタッフはマンボウを元気づけるために手を振ったりもしているという。

水族館によると、マンボウが孤独を感じていたというのは考えにくいものの、このマンボウは好奇心旺盛で、来館者が訪れるたびに水槽の前に近づいてきていた。

来館者がいなくなると、餌のクラゲを食べなくなり、水槽に体をこすりつけ始めたため、スタッフは消化器系の問題や寄生虫の感染を疑ったと毎日新聞は報じている。

別の日本の水族館でも、人間との交流に慣れている動物たちのために似たような創意工夫が行われたことがある。2020年のコロナ禍のロックダウン(都市封鎖)中、東京のすみだ水族館では、300匹のチンアナゴが来館者がいないことで人見知りするようになり、健康状態の確認が難しくなった。そこで同水族館は、ボランティアに対してビデオ通話アプリ「FaceTime(フェースタイム)」でチンアナゴに会うよう呼びかけていた。

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