豪州の淋病感染者、過去5年で63%の急増 調査報告書

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淋病の原因となる淋菌。豪州で淋病の感染者が急増しているという

淋病の原因となる淋菌。豪州で淋病の感染者が急増しているという

(CNN) オーストラリアで性感染症の淋病と診断された患者がわずか5年の間に63%増えている実態が、このほど発表された報告書で明らかになった。

2016年の1年間で新たに淋病と診断された患者は2万3800人を超えた。うち約75%は男性だった。

年齢別にみると、淋病の感染率が最も高かったのは男性では20~29歳、女性は15~24歳の層だった。それより上の年齢層でも感染者は増えていた。

特に大都市圏では2012年から16年にかけて感染率が99%増加する一方、地方では減少した。特に過去2年は増加が著しいという。

報告書をまとめたニューサウスウェールズ大学の研究者によると、淋病の感染が増えた原因ははっきりとは分かっていないものの、性行為の変化、検査や治療法の違い、都市部における特定の細菌の違いといった要因が考えられるという。

淋病に感染しても、女性の80%、男性の50%は症状が出ないことから、定期的な検査が大切だと研究者は呼びかけている。

米疾病対策センター(CDC)によれば、米国でも2009年以来、淋病の感染者は増加傾向にあるという。

オーストラリアの調査では、感染に対して抗生剤が効きにくくなっていることも分かった。英ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の研究者は「抗生剤に対する耐性が原因で、淋病が治療できなくなる日が急速に近付きつつあることが特に懸念される」と指摘している。

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