トランプ氏の「フェイク」発言、就任後は1日平均1回以上
ニューヨーク(CNNMoney) 気に入らない記事などを「フェイク(偽)ニュース」と切り捨てるトランプ米大統領が就任以降、この言葉を用いた回数はこれまで少なくとも404回に達していることがCNNの計算でわかった。
平均で1日1回以上となる。偽ニュースの他、「偽世論調査」や「偽メディア」ともけなしている。ツイッター上の書き込みや公の場での発言などで用いている。ホワイトハウスの内幕本「炎と怒り」に対しては「偽書籍」と言い捨てていた。
CNNMoneyの分析チームは、トランプ氏のこれまでの演説、単独も含めた会見、ツイッターの投稿内容や公的に入手しえる関連情報の全てを網羅しているウェブサイト「Factba.se」上の資料などを参考にした。
トランプ氏の「偽ニュース」などの攻撃手法は支持者にも受け入れられている。世論調査などを手掛ける米ギャラップ社とナイト財団の最近の研究結果によると、共和党支持者の40%は政治家や政治勢力を正確ながらも否定的な観点からとらえた記事は常に偽ニュースととらえられるべきと判断していた。
メディアの権利擁護団体などはトランプ氏の「偽ニュース」攻撃に反論し、マケイン上院議員など共和党内からもこの言葉の多用を戒める意見が出ている。
歴代の米大統領も党派にかかわりなく、意に沿わず偏見的な記事への不満を漏らしたことはあるが、トランプ氏の「偽ニュース」発言ははるかに踏み込んだ表現となっている。
トランプ氏は2016年の選挙戦中、この言葉を使ったことはなかった。当選を決めた後の同年12月に1回使ったことがある。しかし、就任日が近付くごとに口にする回数が増え始めていた。