卒論はラップのアルバム、米ハーバード大で初めて
(CNN) 米ハーバード大学でこのほど、英文学科の男子学生が卒業論文としてラップ音楽のアルバムを提出する話題があった。同大でこの種の卒業論文は初めて。
このアルバム「Liminal Minds」を制作したのはオベーシ・ショーさん(20)。自らの体験に基づき、米国内の人種問題の現状やアフリカ系(黒人)住民が日常生活で突き付けられている苦悩などを曲の材料にした。
ショーさんによると、アルバム制作の狙いは黒人が現実の生活で多数の苦難を負わせられていることを訴えるためだった。「Open Your Eyes」と題する曲では、黒人の権利獲得闘争に焦点を当てた。
卒業論文としてのアルバムの着想は母親から得たという。両親は共にハーバード大卒で、数カ月間要したアルバム制作作業には最初から理解を示し、支援したという。
ショーさんによると、英文学科をAマイナスの好成績の評価で卒業する見通し。卒業後はグーグルに入社し、ソフトウエアのエンジニアとして働く予定だ。
音楽への取り組み方は将来どうなるか分からないとしているが、少なくとも趣味として続けると述べた。