「ロシアがトランプ陣営と接触」 前CIA長官が証言
ワシントン(CNN) 米中央情報局(CIA)のブレナン前長官は23日、下院情報特別委員会で証言し、ロシアが昨年の大統領選に「臆面もなく介入した」との認識を示した。
ブレナン氏は一方で、ロシアとトランプ陣営との間に共謀と呼べる関係があったとは断定できないと述べた。
証言によると、同氏は昨年夏の時点でロシアが介入を図っていることに気付いた。8月4日にはロシア連邦保安局(FSB)のボルトニコフ長官に電話で「これ以上干渉しないように」と警告したが、ボルトニコフ氏は大統領選への関与を否定したという。
ブレナン氏は委員会で、ロシアの工作員が身分を隠して米国の接触相手に働き掛け、協力を得ようとしていた可能性を指摘した。
「反逆の道へ進む者は、そちらへ向かっている自覚がないまま手遅れになることが多い」とも語り、本人の気づかないうちにロシアの協力者になっていたケースもあり得るとの考えを示した。
情報当局筋がCNNに語ったところによると、トランプ陣営で外交政策顧問を務めたカーター・ペイジ氏がロシアからこうした働き掛けを受けたとの見方もあるが、本人は一貫して否定している。
米情報当局幹部らの間では昨年夏、ロシアがトランプ氏を支援しようとしているのか、あるいは大統領選を混乱させること自体が目的なのかという議論があったとされる。
ブレナン氏は当時から、ロシアの目的はトランプ氏への肩入れだと主張していた。