米朝会談、トランプ氏が「変更なし」 南北双方もコメント
米国のトランプ大統領は26日深夜の会見で、来月に予定される米朝首脳会談の日取りや場所に変更はないと語った。韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領も米朝会談の実現に期待を示し、北朝鮮は文氏の尽力に感謝の意を表した。
トランプ氏は記者団に、米朝会談を来月12日にシンガポールで開くという案に変わりはないと語った。
会談の実現に向けて「多くの人々が努力している。とてもうまく進んでいる」とも強調した。
一方、文氏は北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と電撃的に会談した後、初のコメントとして、正恩氏は引き続き非核化の意思を示していると強調。「正恩氏にとって明確でないのは非核化の心配でなく、米国側が敵対関係を終わらせて金体制の安全を保証できるかどうかだ」と述べた。
正恩氏は26日の会談で、米朝首脳会談を通し「平和と繁栄に向けた協調」を実現したいと表明したという。
文氏によれば、米朝はごく近いうちに実務協議を開く。その結果によって、首脳会談を予定通り実行するかどうかが決まる見込みだという。同氏は実務協議と首脳会談がいずれも「大変順調に」進むことを期待していると語った。
北朝鮮の国営メディアも26日の南北首脳会談を伝えた。正恩氏は文氏に、米朝会談への「大きな尽力」に感謝すると語り、米国との関係改善に意欲を示したとされる。
一方で、米朝首脳会談の実現に懐疑的な見方を示す専門家もいる。こうした会談の準備には通常、何週間もかかることから、来月12日には何らかの共同声明が発表される程度と考えるのが現実的とする声もある。