ビンラディン容疑者殺害作戦の映画、製作過程が論議呼ぶ
保守系の行政監視団体「ジュディシャル・ウォッチ」は、国防総省とCIAの記録から、オバマ政権が両氏に異例の情報収集を認めていたことがうかがえると主張する。同団体によれば、政権が協力姿勢を示したのは、大統領が勇敢な指導者として描かれることになっていたからだという。しかし実際には作品中に大統領の名はほとんど登場せず、むしろ対テロ政策を批判する意見なども盛り込まれた。
CIAと国防総省は、製作者らへの情報開示に行き過ぎがなかったかどうかについて調査を開始した。当局者らは、映画製作のために情報提供者が危険にさらされたり、機密情報が漏れたりした事実はないと主張している。
ボール氏も、軍事機密の漏えいにつながることのないよう細心の注意を払ったと強調する。作戦に使われたステルス型ヘリコプターを再現する際には、わざわざ墜落機の写真を元に専門家らが形を推定し、本物に似すぎていないことを国防総省に確認したほどだという。
作品は当初、大統領選の前に封切りの予定だったが、実際には今月19日に限定公開、1月に一般公開される。