カナダ対メキシコ戦で大乱闘、バント安打きっかけ 野球WBC
(CNN) 野球の国際大会「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)の第1次ラウンドD組、カナダ対メキシコ戦が9日、米西部アリゾナ州フェニックスで行われ、カナダが9-3で大量リードし攻撃していた9回、同チームの選手が行ったバントにメキシコ選手が反発し、両軍が入り乱れる大乱闘となった。
メキシコ選手4人とカナダ選手3人が退場処分を受けた。試合はカナダが10-3で勝利した。
試合の趨勢(すうせい)がほぼ決まった局面でのカナダ選手のバント安打にメキシコ側が怒ったのがきっかけとみられる。メキシコの投手は次打者に報復攻撃とも受け止められる死球を背中上部に与え、乱闘につながっていた。ビデオ画像によると、双方の選手がグラウンドになだれ込んで殴り合い、敵選手を地面に押し倒すなどした。
バントを試みたカナダ選手は、2次ラウンドへの進出には得点数が決め手となるため追加点をさらに目指してバントしていた。
WBCの公式サイトによると、乱闘の終了後も余波は続き、カナダ選手が、多数派だったメキシコ人観客に腕を上げる挑発的な行動を示すなどした。このためボトルなどが投げ付けられ、観客席によじ登ろうとして押し返されたカナダ選手の顔に当たったという。カナダ代表監督によると、コーチ1人は頭部にボトルを受け、別の1人にもボールが当たりそうになった。
メキシコ代表監督によると、乱闘で重傷を負った選手はいなかった。カナダチームも同様だった。
この日の試合結果を受け、メキシコの通算成績は1勝2敗、カナダは1勝1敗となった。D組にはこの他、イタリアと米国が入っている。