スペイン・パンプローナの牛追い祭り、今年は負傷者206人
(CNN) スペイン北部パンプローナで今年も、「牛追い祭り」として知られるサンフェルミン祭が開催された。最終日の14日にはオーストラリア人女性が牛の角で胸を突かれるなど5人が負傷し、病院へ運ばれた。
祭りでは、闘牛が群衆とともに街路を猛烈な速さで走り抜ける「牛追い」の行事が9日間連続で行われる。走者らは夜通し飲み明かして朝の牛追いに臨むのが習わしとなっている。
当局の発表によると、オーストラリア人の女性(23)は肋骨骨折と右肺損傷で重体となっている。
12日にも米国人2人を含む男性3人が角で突かれた。米国人のうち1人は脾臓(ひぞう)摘出の緊急手術を受け、もう1人は直腸に穴が開く重傷。13日には闘牛場の入り口付近に走者約200人と闘牛2頭が折り重なり、スペイン人とアイルランド人が下敷きとなって重傷を負うなど、少なくとも20人の負傷者が出た。
今年の牛追いでの負傷者は計206人に上った。現存する記録では、過去100年間で13~15人の死者が出ている。最近では2009年、マドリード出身の男性(27)が牛に首を突かれて死亡した。