DNAから顔を3D再現 NYの芸術家
この工程についてデューイハグボーグさんは、「画家が鉛筆でスケッチするようなもの。コンピューターコードを使って1つの顔のさまざまなバージョンを生成し、DNAの中に見つけた情報に基づいて特定の特徴を強調したり加減したりする」と説明する。
ただし入手できる情報には限界もある。出来上がった顔は、DNAの持ち主の顔の全体的な特徴はとらえているものの、完全には一致しない。また、DNAからは年齢が判別できないため、年齢はすべて30代前後にしてあるという。
プロジェクトを始めたのは2年前、まず最初に制作したのは自分自身の顔だった。「最初はどれくらい自分に似たものが出来上がるか分からなかった。しかし全体的な顔の形がよく似ていたのは特に印象的だった」とデューイハグボーグさん。
一般の反応はおおむね好評だという。ただ、倫理的な疑問を投げかける声もあり、ブログには「非常に気味が悪い」という感想も書き込まれた。
しかしデューイハグボーグさんは、「多少気味が悪いと思われても構わない。狙いはこの問題を認識してもらい、こんなことが可能だと知ってもらうことにある」と説明する。「このプロジェクトの意図は芸術と技術と科学が交差する部分での探究であり、挑発でもある」