マナウスのW杯会場建設でまた死者、3人目に ブラジル
(CNN) サッカーのワールドカップ(W杯)本大会を今夏主催するブラジルのスポーツ省当局などは7日、試合会場の1つとなる北部マナウスのスタジアム「アリーナ・アマゾニア」の建設現場で同日、ポルトガル人作業員1人が死亡したと発表した。
スタジアムの外で解体中のクレーンから落ちた鉄製の部品が頭部や胸部を直撃していた。
同スタジアム内外の事故で死亡した作業員はこれで3人目。W杯会場となる全国12カ所のスタジアム建設や整備でこれまで死亡した作業員の半数となった。
アリーナ・アマゾニアの収容能力は4万2000人。建設が遅れている会場の1つで、国際サッカー連盟(FIFA)は昨年12月中の完工を望んでいた。
同スタジアムでは昨年12月、作業員が屋根から転落して死亡。同年3月にも犠牲者が出ていた。この2件の事故を受け同僚の作業員らは工事現場の安全性向上を要求するデモも実施していた。7日の新たな事故死を受け安全対策の改善が無視されていた結果との指摘も出ている。
アリーナ・アマゾニアではD組のイタリア対イングランド戦など1次リーグの計4試合が予定されている。
W杯会場での事故では、開幕戦が開かれるサンパウロのスタジアム建設現場で昨年11月、クレーンが倒壊し、作業員2人が死亡。ブラジリアでも1人が亡くなっている。