UEFA会長、ロシア追放案は支持せず W杯ブラジル大会
(CNN) 欧州サッカー連盟(UEFA)のプラティニ会長は9日までに、緊迫するウクライナ情勢に絡みブラジルで今夏開幕するワールドカップ(W杯)本大会からロシア代表チームを追放するとの提案には同調しない考えを示した。
CNNの取材で表明したもので、同会長は「選手11人の責任がどこにあるというのか」と質し、本大会出場を目指し精進を重ねてきた選手たちの努力を曲解するものだと主張。「ロシアにある各国大使館は閉鎖されていない」とも述べた。
欧州連合(EU)当局者は最近、ロシアがウクライナへの軍事介入の構えを強めていることを受け「EUはW杯ブラジル大会からのロシア排除を試みるかもしれない」との考えを示していた。
元フランス代表MFとして名選手の評価が高いプラティニ氏自身、1978年のW杯アルゼンチン大会ではボイコットの是非を迫られた経験を持つ。当時のアルゼンチンは軍政で数千人規模の左派主義者が行方不明となる事件が起き、国際的な非難を集めていた。
同氏は最終的に大会でプレーしていた。「参加して、アルゼンチンで起きていることへの不満を示した方が良策との判断を選んだ」と振り返った。その上で、今回のロシア代表チームにも同じような考えが適用出来ると主張した。