ソニー狙ったサイバー攻撃は「正しい行為」 朝鮮中央通信
ニューヨーク(CNNMoney) 映画会社のソニー・ピクチャーズエンタテインメントに対して仕掛けられた大規模なサイバー攻撃について、北朝鮮の朝鮮中央通信が「正しい行為」だったと伝えた。
この攻撃では何者かがソニー・ピクチャーズから膨大な量の情報を盗み出し、同社の映画や従業員の個人情報、社内メモなどを流出させた。シルベスター・スタローンさんなど著名人の社会保障番号も公開され、また出演者間の報酬の差が明らかになるなど混乱が広がっている。関係者の間では、北朝鮮を題材にした同社のコメディー映画に対する報復ではないかとの見方が強まっていた。
朝鮮中央通信はこの攻撃について「北朝鮮の支持者やシンパによる正しい行為」と評価、「同社の全システムを麻痺状態に陥れ、全業務を中断させて膨大な損失を生じさせた」と伝えた。
ただし北朝鮮の関与については「根拠のないデマ」にすぎないと強調。「我々は米国のどこにソニー・ピクチャーズがあるのか知らない。どのような過ちのために攻撃を受けたのかも知らず、知る必要もない」とした。
専門家は北朝鮮の関与を疑う根拠として、韓国に対するサイバー攻撃に使われたのと似たウイルスが使われていることや、このウイルスが朝鮮語で書かれていることを挙げていた。
ソニー・ピクチャーズから公開予定の映画は、ジェームズ・フランコとセス・ローゲン演じる2人が北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記の暗殺を図るという内容。北朝鮮は7日、「北朝鮮の最高指導者の尊厳を傷つけるテロ行為」と改めて非難した。