中国、新年TV特番に不満の嵐 コメント受け付けを中止

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政治色の強い長時間番組に視聴者はうんざり

北京(CNN) 8日に旧正月の春節を迎えた中国で、毎年恒例の新年祝賀番組が国営中央テレビ(CCTV)で放送された。ところが今年は番組の放送中から批判が殺到。CCTVはあまりの不評ぶりに、短文投稿サイトの微博(ウェイボー)を通じたコメントの受け付けを一時中止した。

中国の新年特番は昨年、約9億人が視聴。5時間にわたった今年の番組では「4つの包括策」「社会主義核心的価値観」といった中国共産党の掲げる政治理念が延々と流れた。中国人民大学の教授はこの内容について、「祝賀番組を見たことで労災を申請できないものだろうか」とウェイボーに冗談を書き込んだ。

番組の中で流れた歌も、「繁栄的生活」「自然と人類の調和」「共産党がなければ新しい中国もない」など、中国共産党宣伝色の濃い内容だった。

ステージ上では軍事パレードの再現や腐敗撲滅キャンペーンの寸劇が展開され、深夜が近づくと習近平(シーチンピン)国家主席の映像が画面に大写しになった。

番組終了後、担当ディレクターはCCTVの取材に応え、批判をものともせずに「100点満点。満足してもらえたと思う」と自己評価した。

CCTVの新年特番は1983年、中国でほかにあまり娯楽のなかった時代に始まった。しかしここ数年で人気が薄れ、番組の最中に眠りこける家族の姿を若者がネットに投稿したりするようになった。

映画評論家の視聴者は「間違いなく史上最悪だった。来年もひどくなる一方だろう」「治癒は不可能。文化的ゾンビとして永遠に生き続ける」と酷評している。

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