T・スウィフト、セクハラ訴訟で勝訴 賠償金は1ドル
(CNN) 米人気歌手テイラー・スウィフトさんがラジオDJだったデイビッド・ミュラー氏に体を触られたとして1ドルの損害賠償金を求めていたセクハラ訴訟で、陪審は14日、スウィフトさんの主張を認める評決を下した。
裁判のきっかけとなったスウィフトさんの主張は、2013年6月に米デンバーでのステージ裏での交流会でミュラー氏から不適切な接触があったというもの。
ミュラー氏は15年、スウィフトさん本人や母アンドレアさんらの事実に反する主張のせいでラジオ番組を降板させられたと訴え、25万7500ドル(約2840万円)余りの損害賠償金を請求。これに対し、スウィフトさんがミュラー氏に賠償金1ドルを求める訴えを起こしていた。
ミュラー氏の訴えは先週、スウィフトさんに不適切な行為があったとの証拠が不十分だとして棄却されていた。
スウィフトさんが起こした訴訟の審理は8日に始まり、双方の関係者らが4日間にわたって証言。14日には女性6人と男性2人で構成する陪審団が4時間近い評議の末、スウィフトさん側の言い分を認める判断を下した。スウィフトさんは評決を聞いてアンドレアさんを抱き締めた。
スウィフトさんは声明で判事や弁護団に感謝し、「同様に声を上げて然るべきほかの被害者たちの力になれたら」と表明。近い将来、複数の支援団体に寄付金を贈るとの意向を示した。
スウィフトさんの弁護士も「これは単なる勝利ではない。変化をもたらす節目になる」「たった1ドルの賠償金に計り知れない価値がある」と語った。
一方、ミュラー氏は同日夜、CNNの取材に対して「無実を証明する決意に変わりはない」と述べた。