タイタニック号乗客の手紙、1800万円で落札 沈没1日前
香港(CNNMoney) 1912年に沈没した豪華客船、タイタニック号の乗客の遺体から回収された手紙が競売にかけられ、12万ポンド(約1800万円)で落札されたことが23日までに分かった。
今回出品されたのは、タイタニック号が氷山に衝突して沈む前に書かれた最後の手紙の1つとみられる。英国のオークション会社は予想落札価格を6万~8万ポンドとしていた。落札者の氏名は明らかにされていない。
手紙は米国のセールスマンで1等船室の乗客だったアレクサンダー・オスカー・ホルバーソン氏が母親にあてて書いたもの。日付は1912年4月13日で、英サウサンプトンから米ニューヨークに向かっていたタイタニック号が沈没する1日前ということからコレクターの注目を集めていた。
当時世界最大の遠洋定期船だったタイタニック号について、ホルバーソン氏は手紙の中で「とてつもない大きさで、設備は豪華ホテルさながらだ」と記している。
また同じく1等船室の乗客で、当時世界最大の富豪の1人だったジョン・ジェイコブ・アスター氏と会った時の感激などもつづられている。
タイタニック号の沈没により、ホルバーソン氏とアスター氏は約1500人の乗員・乗客とともに死亡した。生存者は約700人で、その中にはホルバーソン氏の妻も含まれていた。
2014年には、タイタニック号から生還したエスター・ハート氏の書いた手紙が、同じオークション会社による競売で11万9000ポンドで落札されている。