W杯ロシア大会、スポンサー確保に苦労 FIFA
ロンドン(CNNMoney) ワールドカップ(W杯)ロシア大会を来年に控える国際サッカー連盟(FIFA)が同大会の企業スポンサーの確保に難渋していることが2日までにわかった。
FIFAのスポンサーは「パートナー」、「W杯スポンサー」、「地域サポーター」の3種類にわかれる。契約獲得に特に苦労しているのが「地域サポーター」で、5大陸に割り当てられた計20のうち決定済みなのはロシアの「アルファ銀行」の1社のみだという。
FIFAは多くの企業が来年名乗り出ると期待しているが、スポンサー確保に慌てなかった以前の状況とは様変わりとなっている。この背景にはブラッター前会長を含むFIFA幹部の退陣や訴追につながった2015年の汚職疑惑がある。
また、ロシアによるウクライナ・クリミア半島の一方的な編入、昨年の米大統領へのロシアの介入疑惑などの政治問題も反映している。FIFAで働いたことがあるスポーツ市場戦略コンサルタントは有名ブランドの一流企業が汚職疑惑などを嫌って契約を避けていると指摘した。
3種類のスポンサーのうち、最上位のパートナー待遇は8社で7社が決まっている。W杯スポンサーは半数のみが埋まっている。
FIFAによるスポンサー探しの苦境について同コンサルタントは、組織への信頼感を改めて高め、自らのブランド力を再構築することしか解決策はないと主張している。
一方、W杯ロシア大会の組み合わせ抽選会が1日モスクワで実施され、1次リーグの対戦相手などが決まった。